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時代小説、映画、JAZZ、それらを大人の楽しみとして愛でること。雨の夜の鴉のごとく、耳鳴りとともに日々の悪夢に苛まれつつも。

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藤沢作品の女性たち-丸谷才一他「藤沢周平の世界」

「藤沢周平の世界」

藤沢周平の世界
(文春文庫)


藤沢周平のファンならきっとこの本を読んでいる人は多いんじゃないかな。
「藤沢周平の世界」は藤沢周平の作品を愛してやまぬ30人のオマージュ。
文庫の後書きや全集の解説、書き下ろしのエッセイなどを一堂に集めたもので、それぞれの視点で藤沢作品の魅力が語られています。
そして「へえー、この人が」というような、意外な人を発見したりして、こういう点でもなかなか面白い本になっています。
各人各様の視点の当て方で、どれも興味深いものばかりですが、もっとも興味を惹かれたのは藤沢作品の中に登場する女性像に対するもの。
常磐新平は用心棒シリーズの魅力のひとつは佐知という女にある、とまで書いて、藤沢作品のなかでの女性を重要視してます。
たしかに彼の作品には印象深い女性がたくさん登場します。
「用心棒日月抄」の佐知、「海鳴り」のおこう、「蝉しぐれ」の福、「ただ一撃」の三緒、「泣くな、けい」のけい、ざっと思いつくままに挙げてみただけでもかなりいます。
個人的には「海鳴り」のおこう、あういう女性が好きですね(笑)
あえて共通するイメージをいうなら、姿良く、自分というものをしっかり持ち、可憐かつ清楚、ときには男に伍する大胆な活躍を見せる。
なにより共通している点は、そのストイックさだと思います。
とくに武士の世界に生きる藤沢周平の侍たちは、多かれ少なかれストイックな生き方を通しているわけですが、それに比例する形で、女性もまたストイックにならざるを得ない。
身分社会だし、自分が好きな相手と勝手に恋愛なんて出来ない。不倫なんか重ねて四つに斬られるか、武家じゃなかったら引き回して晒され、身分を落とされる。こういうきつい縛りのある状態での男女、そしてそのなかで起こる恋愛というのはある意味、とても甘美なんだろうなと思います。
封建的な身分社会のがんじがらめの世界で、表に現れるにしろ、秘するにしろ、人が己の心情を貫くとどうなるか、藤沢周平はそのことを知り尽くし、また彼の書く女性像は、そういう世界の構造の象徴である気がします。またそれを不幸せな女として捉える、こんな視点もあります。
純粋な恋愛小説は藤沢周平の小説にしかない、そう看破した人もいました。禁欲的恋愛は純粋昇華する。かなりうなづける話です。
とにかくこの本、藤沢周平の作品を読み進んでいく上で、様々な視点を獲得してより深く藤沢作品を楽しむ、そういう意味ではまたとない指針になるのは間違いありません。

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2008-09-23(Tue) 14:14| 藤沢周平の世界| トラックバック 0| コメント 0

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